仮想通貨失敗談

ビットコインで爆益からの急落、プラマイゼロだと思ったら税金がとんでもないことになった話

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仮想通貨の税金失敗談

2017年から2018年にかけて世間を圧巻した仮想通貨。

中には『2017年は良かったけど2018年になって利益飛ばした~』という方も多いのではないでしょうか。

 

今回は、そんな風に利益を飛ばしてプラマイゼロだと思っていたら、2017年分の税金がとんでもないことになった方の体験談を紹介します。

 

投稿者プロフィール

中年サラリーマン

40代男性 既婚 会社員

都内の建築会社勤務の管理職。

  • 時期:2017年~2018年
  • 投資経験:株2年
  • 運用額:400万円
  • 損失額:800万円(400万円 → 2400万円 → 400万円 & 税金で-800万円)
この記事に出てくる用語

  • BTC:ビットコイン(仮想通貨)
  • ETH:イーサリアム(仮想通貨)
  • コインチェック事件:仮想通貨取引所の『コインチェック』が不正アクセスに遭い、仮想通貨NEM(ネム)が流出してしまった事件

 

 

仮想通貨で大儲けするが、バブル崩壊で利益が全て消し飛ぶ

2017年、仮想通貨のブームに乗って大儲けしました。

ビットコイン、イーサリアム、ネム、リップル…

色々買いましたけど、正直言ってどれ買っても勝てるような相場でしたね。

 

今までの貯金やボーナスも突っ込んで、2000万円くらいボロ儲けしました。

 

しかし…2018年になって事態は一変。

ビットコインを始めとしたあらゆる仮想通貨のバブルが弾け、どんどん資産が減っていきました。

追い打ちを賭けたのが、1月下旬のコインチェック事件。

 

ここから更に下落が加速して、あっという間に数百万円の損失。

やばいやばいと焦って、売り取引など色々手を付けるも全部裏目…

気付いたら、昨年儲けた2000万円がほぼゼロに

2018年の2月上旬の話です。

 

吐きそうな気持ちでしたが、全てを忘れて飲み明かしているうちに

『まあ、マイナスじゃないんだし、元々無かったものだと割り切ろう…』

と思えるようになっていきました。

 

プラマイゼロだと思ったら、税金がとんでもないことに!

その後は自分の気持ちを紛らわすのに、ネットで仮想通貨で損をした人の話を読んだりしていました。

その時、ある書き込みが目に止まります。

 

去年利益出た奴、今年損しても税金はちゃんと払えよ?w

 

・・・え?

血の気が引きました。

 

税金なんかまるで分らなかった私は、必死にネットで調べました。

  • 税金は1年(1月から12月)の所得に対して掛かるので、1月以降に損しても関係ない
  • 仮想通貨の税金は、円にした時だけでなく仮想通貨同士の両替をした時点でも課せられる
  • 確定申告をせずに後から発覚すると、延滞税などで何倍も取られるかもしれない

大体ですが、こんなルールだということは理解できました。

しかし、そもそも税金がよく分かってないのに仮想通貨同士の両替はその時の評価額に基いて…なんて、どうしたらいいのかまるで分りません。

 

『いっそ知らないフリをしてしまおうか…』

そんなことも考えましたが、『後で発覚すると延滞税』『会社にバレたらまずい』ということが怖くて、近所の税理士を探して泣きつくことに。

 

『いやー、細かく計算してみないと何とも言えませんが、覚悟しておいた方がいいですよ』

 

税理士さんも仮想通貨の申告なんて経験がないのでお互いに手探りでしたが、言われた資料を全部印刷して計算してもらっておよそ2週間で連絡が来ました。

 

所得税納税額:832万円

 

終わった…

 

結局、プラマイゼロどころか元本、更に貯金まで根こそぎ持ってかれて全てが終わりました。

(そしてこの3ヶ月後、100万円超の住民税の通知が届いて再び卒倒したのでした。)

 

失敗談まとめ

  • 2017年に仮想通貨のトレードで2000万円の爆益
  • 2018年のバブル崩壊後に大損し、2000万円の利益をほぼ失う
  • プラマイゼロだと思っていたら、2017年の利益に対して800万円もの課税が…!

 

恐ろしい…!
税金は暦年(1月1日~12月31日)単位で計算されるからね。年を跨いだ時は注意が必要だよ。
これ、事情を説明したりしてなんとかならないんですか?
難しいね。支払いを待ってもらったり分割にしたりは可能性があるけど、翌年に損失が出たから免除という訳にはいかないよ。
仮想通貨についてはFXや株とは税務上の取り扱いも違うからね。そのあたりも注意が必要だよ。

 

仮想通貨の税金の取り扱いにご注意!

仮想通貨の税金については注意しなくてはいけない点が多くあります。

  • 総合課税なので最大税率が非常に高い
  • 損失が出ても繰り越しができない
  • 日本円に交換した時だけでなく、仮想通貨同士の両替でも課税の対象

 

総合課税なので最大税率が非常に高い

FXや株の利益は特定的に『分離課税』といって、給与など他の所得に関わらず一定の税率(20.315%)です。

一方、仮想通貨は給与などと合算される『総合課税』

合計の所得によって、税率が段階的に上がっていきます。

 

国は投資を奨励しているから、FXや株は優遇されているんだ。
仮想通貨は投資じゃないの?
まだ税制が追い付いていないんだよ。これからの環境の改善に期待したいね。
そもそも仮想通貨が『投資』なのかとう議論もあるけどね…それはFXも同じだね。

 

分離課税(FX・株など)
  • 給与などと分けて計算
  • 所得に関わらず、一定の税率(所得税15% + 復興特別所得税0.315% + 住民税5% = 20.315%
  • 損失が出た場合、翌年に繰り越して利益と相殺可能(最長3年)

→利益が大きいほど有利

 

総合課税(仮想通貨など)
  • 給与などと合算して計算
  • 合計の所得額に応じて税率が上昇(最大で所得税45% + 復興特別所得税 + 住民税10% = 約55%
  • 損失が出ても翌年への繰り越しは不可

→利益・給与の合計が小さいほど有利(700~800万円くらいまで)

 

年収400万円の人が『株やFXで2000万円の利益が出た場合』と『仮想通貨で2000万円の利益が出た場合の』税金は以下の通りです。

(配偶者控除・医療費控除・保険料控除などがないものとして計算)

申告分離課税と総合課税の比較モデルケース

ええっ、こんなに税金が違うの!?

家族構成などによっても変わるけど、給与や投資の利益などが合計で700~800万円くらいでトントン、それ以上だと分離課税が有利だよ

 

ちなみにこれは『海外FX』も同じなんだ。

 

損失が出ても繰り越しができない

課税は年単位(1月1日~12月31日)の収益に基いて計算されます。

FXや株の場合、この年間成績がマイナスだった場合にはその損失を最大3年間繰り越して翌年以降の利益と相殺することができます。

例えば、こんなケースです。

  • 2019年:100万円のマイナス
  • 2020年:100万円の利益

まず、2019年の成績はマイナスで利益が出ていないため、税金は掛かりません。

そして2020年には100万円の利益が出ていますが、前年の赤字と相殺して計算することができるため、『+100 - 100 = 0』として税金が掛からないのです。

これは最大3年間繰り越すことができるので、翌年の利益が100万円未満だったら更にその次の年から引くことも可能でs。

 

一方で、これが仮想通貨だった場合には損失の繰り越しができません。

2019年は税金ゼロ、2020年は100万円に対して課税、以上です。

損失の繰り越しイメージ

『総合課税』だから給与などによって課税額は変わってくるよ。
年収400万の人だと、およそ20万円くらいです。

 

日本円に交換した時だけでなく、仮想通貨同士の両替でも課税の対象

ここ、テストに出るよ

 

仮想通貨の利益は、仮想通貨 → 日本円に交換した時だけでなく、仮想通貨 → 仮想通貨の交換の際にも、その時点での利益に対して課税がされます。

具体的な事例を見ていきましょう。

 

日本円→仮想通貨→日本円の場合

例えば、1BTC = 100万円の時に1BTCを購入。

その後1BTC = 200万円に上昇して日本円に戻した場合100万円の利益が出るので、この100万円に対して課税されます。

仮想通貨の課税イメージ

これは分かる。

 

日本円→仮想通貨→別の仮想通貨の場合

例えば、1BTC = 100万円の時に1BTCを購入、その後1BTC = 200万円に上昇。

その時点でBTCを他の仮想通貨に交換した場合には、交換した額を日本円に換算して、利益が出たものとして計算します。

仮想通貨同士の交換の課税イメージ

交換時のETH = 5万円として計算

えっ、まだ利益が確定してないのに?
実際にはビットコイン → イーサリアムでも、税金上はビットコイン → 日本円 → イーサリアムになったものとして計算するんだ。
マイナーな仮想通貨って日本円で買えなくて、ビットコインと交換だよね?そのたびに計算するってこと?
そうだね。だから頻繁に取引している人は税金の計算が死ぬほど大変だよ。

 

それに海外取引所の中には取引報告書が雑なところもあるから、しっかり分かってない人が軽い気持ちで手を出すのはおすすめしないよ。
はいっ、まずは国内取引所で勉強します!

 

税金が払えない場合はどうなるの?

所得税は『1月1日~12月31日の利益』に対して『翌年3月15日まで』に収める必要があります。(銀行引き落としの場合)

しかし今回のケースのように、翌年1月1日~3月15日の間に大きな損失が出た場合には税金を払えなくなってしまう場合も考えられます。

この場合、税務署に相談の上払込期間の猶予や分割払いに対応してくれる場合もあります。

払えないからと言って無視するのは絶対にNGだよ

 

税金の払込猶予・分割払い

事情があって税金の払い込みが困難な場合、税務署に相談に行きましょう。(住民税は役所へ)

重要なのは以下の3点です。

  • 払う意思はあること
  • 何故払えないのか
  • 払い込みの見込み

払えない理由は『病気、リストラ、損失』、払い込みの見込みは『月○万円なら払える、夏のボーナスで払える』などということです。

納税額や収入などのバランスを考えながら、個別に相談していきましょう。

税務署や役所にとっても、払ってくれないよりは遅れた方がマシということだね

 

ただしこの場合もしっかり延滞税(2ヶ月までは2.7%、それ以降は9.0%)が掛かりますので、出来る限り早く納税するようにしましょう。

えっと…800万の9%だと…
延滞税だけで月6万だね
ひええええ

 

相談せずに払わなかったら?

相談に行かず、払い込みもしなかった場合には督促状などが送られてきます。

自治体などによって異なりますが、一般的には

  1. 督促状:払ってください
  2. 催促書:払ってね。払わないと差し押さえるよ。
  3. 差押予告書:払わないと差し押さえるよ

という順に届き、それでも無視し続けた場合には預貯金・その他財産などが差し押さえられることになります。

分割・猶予になったものを滞納した場合も同じだよ。

 

ポイント!

  • 税金を払えない場合、税務署(役所)に相談すれば期日の猶予や分割払いに対応してくれる場合がある
  • 猶予・分割の場合にも延滞税が掛かる
  • 相談せずに払わなかった場合は督促状などが届き、最終的には財産が差し押さえられる

 

基本は納税分には手を付けないのが原則だよ。

 

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